脂漏性皮膚炎について①
今回は脂漏性皮膚炎についてお話します
脂漏性皮膚炎は、頭部や顔面、胸部、脇の下、鼠径部などに細かい鱗屑(角層がめくれ、カサカサした状態)を伴った紅斑(赤み)を生じる疾患で慢性的に経過します。
原因について
皮脂の分泌過剰、真菌(かび)、その他ストレスやビタミン代謝異常、不適当な洗顔や洗髪(すすぎ不足や洗いすぎ)、生活習慣の乱れなどが挙げられます。
単一の原因によるものではなく、いくつかの原因が重なって発症・増悪すると考えられています。
原因の一つとしてマラセチアが注目されています。マラセチアは毛包の常在菌ですが、時に影響を与え脂漏性皮膚炎に関係しています。
マラセチアは生きていくために脂質を必要とする真菌で、皮脂分泌の多い脂漏部位に多く生息しています。
脂漏性皮膚炎の病変部には正常より多くのマラセチアが見られます。
マラセチアにより生成されるさまざまな物質が炎症を惹起し、かゆみ、ふけを引き起こします。
2022年4月15日