皮脂欠乏性湿疹に注意しましょう!②
皮脂欠乏性湿疹に注意しましょう!
空気が乾燥する季節になると、肌が乾燥してかゆくなったり、ひび割れたりしていませんか?もしかすると、皮脂欠乏性湿疹かもしれません。赤みや湿疹を伴う皮脂欠乏性湿疹は、特に空気が乾燥する冬の時期に起こりやすいので要注意です!
〇皮脂欠乏性湿疹とは〇
乾燥性皮膚炎とも呼ばれます。皮膚のバリア機能が損なわれ、乾燥して角質がはがれてしまっている状態です。粉を吹いたように皮膚がカサカサになり、それが進行すると亀の甲らのように皮膚がひび割れ、赤みが生じ、強いかゆみや、痛みが伴います。
〇治療〇
保湿剤を塗るのが主な治療法です。皮膚科でよく処方される保湿剤には、ヒルドイド、白色ワセリン、ケラチナミン(尿素)などがあります。炎症がある場合は、ステロイドが併用されます。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬か抗アレルギー薬の内服薬が用いられることもあります。
基本的に冬場に起こりやすい疾患です。しかし放っておくと慢性化し長期的に皮膚がカサカサしてかゆみが出るようになってしまうこともありますので、早めの対策を心がけましょう!
2018年2月5日粉瘤(ふんりゅう)について
背中やおしりなどに長年あるおでき、特に害もないので放っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ニキビだと思っていたら実は「粉瘤(ふんりゅう)」だった、という事もよくあります。
〇粉瘤(ふんりゅう)とは〇
粉瘤(ふんりゅう)とは、皮下にできる良性腫瘍(できもの・おでき)の1種で、アテロームまたはアテローマとも呼ばれます。珍しい腫瘍(できもの)ではなく、一般的な皮膚にできる腫瘍で、癌のような悪性のものではありません。老廃物の塊で、皮膚の下にできた袋状のものに外側から剥がれ落ちた垢などが溜まったものです。
〇粉瘤の症状〇
・皮下の下に数ミリ~数センチのしこりができ半球体に盛り上がる
・しこりの中央に黒点があり、時折臭い(悪臭)がする
・赤みを帯びて(発赤)、圧痛を生じる
〇治療〇
通常は経過観察ですが、化膿をたびたび繰り返す場合や、部位的に問題となる場合は、外科的切除術の適応となり、袋ごと摘出します。
〇炎症性粉瘤〇
粉瘤は化膿して腫れることがあり、化膿した場合を炎症性粉瘤といいます。必要に応じて切開、排膿、袋の中の洗浄、抗生剤の内服を行います。
ご相談や、気になることがありましたら受診しましょう。
2018年2月2日シミ治療②
☆今回は当院でおこなっているシミ治療法を案内いたします☆
塗るお薬(外用薬)
〇トレチノイン(ビタミンA誘導体)クリーム〇
皮膚のターンオーバーを促し表皮の細胞を増殖させます。その結果メラニン色素をもった表皮の細胞が上へ押し上げられて排出されます。
〇ハイドロキノン〇
ハイドロキノンはシミに効果的な美白剤。メラニン色素を合成する酵素であるチロシナーゼの働きを弱め、メラニン色素の産生を抑制する効果があります。
〇ビタミンCローション〇
メラニン色素を合成する酵素であるチロシナーゼの働きを弱め、さらに出来てしまったメラニン色素も薄くする効果があります。
〇サンスクリーン剤〇
日焼け止めです。紫外線から皮膚を守って日焼けや老化を防ぐためのものです。
〇ケミカルピーリング(当院にて施術します)〇
サリチル酸マクロゴールという薬品をお肌に塗布し、古くなった角質や表皮を取り去る治療です。角質層がはがれることによって新しい皮膚の再生が促されます。
飲み薬(内服薬)
〇トラネキサム酸〇
メラノサイト活性因子(プラスミン)を阻害し、メラニン色素の産生・合成を抑制、抗炎症作用により肝斑を改善してくれます。
〇ビタミンE〇
メラニン色素を合成する酵素であるチロシナーゼの働きを弱めます、また毛細血管を拡張して血流を改善しターンオーバーを促します。
〇ビタミンC〇
メラニン色素を合成する酵素であるチロシナーゼの働きを弱め、さらに出来てしまったメラニン色素も薄くする効果があります。
以上3つの飲み薬はセットでご購入頂いています。
シミ治療は正しい診断と治療が大切です。お一人で悩まずにぜひ一度ご相談下さい。
自費診察になりますのでご了承ください。
2018年1月31日
シミ治療について①
なぜシミが出来てしまうのでしょうか?
表皮の一番底部分にいる、メラノサイト(色素細胞)という細胞が、メラニンを作っています。本来、紫外線刺激から皮膚を守るために生み出されるメラニン色素は皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)とともに表皮に押し上げられ、やがて角質とともにはがれ落ちます。ところが加齢で新陳代謝が衰えてしまった皮膚はメラニン色素を排出できずシミとなります。日頃お手入れやメイクの摩擦や炎症あとの色素沈着も、シミの原因となります。
一概にシミといっても・・・
シミにはいくつか種類があり、原因やそれぞれの形状、出る場所、治療法も異なります。以下に代表的なシミの種類をご紹介します。
〇老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)〇
シミの6割を占めます。紫外線を浴び続けたことや老化によって現れてくるシミです。若いころから日焼けした人に出来やすく、20代から現れる方もいます。特に30代から40代以降に多く見られほお骨の高いところや鼻、額、コメカミに発生しやすいです。また顔以外にも手、前腕、背などの露出部に多く、シミの境界がはっきりしています。
〇肝斑(かんぱん)〇
額やほほ、鼻、鼻下、口周りに左右対称にできる境界鮮明な淡いシミです。よくできる部位は日焼けを起こす部位に一致します。思春期以降30歳前後に多く、女性ホルモンが関係しているとみられ、妊娠中やピルの服用中にも出現しやすくなるとも言われています。
〇雀卵斑(じゃくらんはん)〇
通称「そばかす」と言われるシミで、小さな斑点が顔の中央部に分布します。多くは遺伝的なことが要因と考えられており、3歳くらいから始まり思春期には最も目立ちます。形は整っておらず、紫外線の影響で濃くなったり数が増えることもあります。
〇炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)
かぶれ、やけど、にきびなど、皮膚に炎症を起こしたところにできるシミです。年齢、性別、部位に関係なくできます。
次回は当院で行っている治療をご紹介致します。
2018年1月25日アトピー性皮膚炎と上手に付き合うために
日常生活に支障をきたず、薬をあまり必要としないためには、アトピー性皮膚炎を悪化させにくい環境を整えることが大切です。
〇身の回りの清潔を保つ〇
アトピー性皮膚炎を悪化させないためには、何よりも皮膚を清潔に保ち、保湿を心がけることが大切です。また、皮膚を傷つけないためにも、爪は伸ばさないようにしましょう。
〇紫外線対策をしっかり行う〇
アトピー肌は紫外線の刺激に弱いため、外出されるときは低刺激の日焼け止めクリームを塗ったり、肌の露出を控えましょう。
〇栄養バランスの取れた食事〇
皮膚の材料となるタンパク質や、皮膚の新陳代謝をスムーズにするビタミン・ミネラルを意識し、バランスのとれた食生活を心がけましょう。
簡単なように見えますが意識してみると出来ていないことが多いです。症状が悪化して、お薬が必要になる前に生活習慣を改善してみましょう!!炎症や、かゆみがある場合はお早めにご相談くださいませ。
2018年1月24日アトピー性皮膚炎の治療で使われるお薬について
アトピー性皮膚炎を発症した肌は炎症によってバリア機能が低下しています。繰り返し掻きむしることにより湿疹は悪化するなどの悪循環に陥ることがあります。薬物療法は主に炎症を抑えたり、かゆみを軽減することにより症状を改善するために行われます。
〇外用薬〇
炎症を抑えるために多く用いられるのはステロイド外用剤(抗炎症作用)とタクロリムス軟膏(免疫抑制作用)です。その他の外用薬として非ステロイド系消炎外用薬もありますが、抗炎症作用の弱さから、あまり適応されません。
〇内服薬〇
抗ヒスタミン薬やシクロスポリン、ステロイド内服薬、漢方療法などがあり、症状にあわせて併用する場合があります。
次回はアトピー性皮膚炎と上手に付き合うために出来ることをお伝えします(*^^*)
2018年1月23日アトピー性皮膚炎の治療について
アトピー性皮膚炎は遺伝的な素因も含んでいるなど、まだまだ分かっていないことの多い疾患です。現在、病気そのものの治し方は確立されていません。そのため日本皮膚科学会では、アトピー治療で目標を以下のように設定しています。
・症状はないか、あっても軽く、日常生活に支障を来たさず、薬をあまり必要としない
・軽度の症状は続くことはあっても、悪化して慢性化することは稀な状態であること
このように治療の目的は、症状を上手にコントロールし、日常生活に差し支えない状態に維持することです。そのため症状があるときは薬でおさえ、日頃のスキンケアをしっかり行い、症状が悪化しそうな原因を取り除いていくことが大切です。
アトピー性皮膚炎の原因についてはコチラ
2018年1月22日
アトピー性皮膚炎の原因とは
アトピー性皮膚炎の原因はさまざまですが、「はっきりとはわかっていない」というのが現状です。症状を引き起こす要因として、以下のようなものがあげられます。
〇環境アレルゲン(ハウスダスト、ダニ、カビ、花粉など)
〇食物アレルゲン(卵白、乳製品、大豆製品、米、小麦など)
〇物理的刺激(すれ、洋服の刺激)
〇環境的要因(暑さ、寒さ、乾燥など)
〇皮膚のバリア機能の低下
〇不規則な生活や偏った食事
〇使っているシャンプーやボディーソープなどの刺激
〇疲れや緊張、悩み、環境の変化などのストレス
〇遺伝
アレルギーを起こしやすい体質があることを「アトピー要素」があるといいます。ですが、アトピー要素があっても症状がでない方もいます。このようにまだ分かっていないことが多い疾患です。
心配なことや、ご相談などあればお気軽に受診してください(^^♪
2018年1月21日よく「アトピー」って聞くけどどんな病気なの?
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が繰り返しおこる皮膚病の一種を指します。主にアレルギー体質の方や、皮膚のバリア機能が弱い方に起こりやすいです。
アトピー性皮膚炎の症状
〇乾燥 …かさかさと皮膚の水分が少ない状態
〇隣接(りんせつ) …フケのようなカサカサしたものが落ちる
〇紅斑(こうはん) …皮膚の赤み
〇丘疹(きゅうしん) …ぶつぶつした小さなドームの形の盛り上がり
〇痂皮(かひ) …掻きむしった後にできるかさぶた
〇びらん …皮膚の浅い部分がはがれて、じくじくとした状態
〇苔癬化(たいせんか) …掻きむしることを繰り返して、ごわごわと皮膚が厚く硬くなった状態
こういった症状が現れた場合は、皮膚科にご相談下さい(*^^*)
2018年1月20日