水イボについて②
●プールやお風呂について
水イボの中にはたくさんのウィルスが含まれており、プールで直接肌と肌が触れ合うことによって感染しやすいと言われています。完全に完治するまでプールに入れないスイミングスクール等もあるようですので、水イボが出来てしまったらまずは一度ご相談してください。また、処置当日はシャワーのみしていただき、翌日からは通常通り入浴していただいて大丈夫です。
●予防方法について
衣類やタオル等を共有しないようにし、適切なスキンケアを行い皮膚を健康な状態に保ちましょう。また、水イボ部分を掻きむしると他の場所にうつすだけでなく、とびひの原因にもなります。
気になる症状がございましたらお早めにご来院ください。
2020年7月3日
水イボについて①
水イボとは、ウイルスが原因で起こる皮膚の感染症で、子供がプール等でうつってしまう事が多く、正式名称は“伝染性軟属腫”といいます。
●主な症状
1~5mm程度の光沢のあるイボで、中央にくぼみがありその中にある白い芯のような部分にウイルスが多く含まれています。症状が現れやすい部分として、胸や腹部などの皮膚の薄い部分や、わきの下など皮膚の擦れやすいところによくできます。
●治療方法
痛み軽減のため麻酔のテープを貼ってから専用のピンセットで水イボを摘み取ります。
●当院での処置はご予約制とさせていただいております
初回は診察のみを受けて頂き、お帰りの際に受付にて処置日を決めていただきます。麻酔のテープの効果が出始めるのがテープ貼付後から1時間後となりますので、来院予定時間の1時間前に初回の診察でお渡しさせて頂く麻酔のテープを貼付しご来院ください。
二次感染のリスク軽減や、お子さまの恐怖や苦痛を和らげる為、また保険診療の観点からも1週間に1度の処置までとさせて頂いております。
次回は水イボ治療についてと予防方法についてご説明させていただきます。
2020年6月19日
ヘルパンギーナについて
ヘルパンギーナとは、乳幼児に多く見られる夏風邪の代表的なウイルス性の感染症です。
5月に増加し始め、6月から初夏にかけて流行します。
手足口病・ヘルパンギーナは非常によく似た疾病です。今回はヘルパンギーナについてご紹介したいと思います。
原因
病気の原因となるウイルスは主に「コクサッキーウイルス群」と言われ、ウイルスの型がいくつかあるので、一度かかった方が再びかかってしまう事も珍しくありません。
感染経路は、感染者の鼻や喉からの分泌物や便に出てきたウイルスが、経口・飛沫・接触などにより感染し、稀に大人も発症します。
症状
感染してから3~5日後、39℃以上の熱が1~3日続くと同時に、喉が赤く腫れて小さな水疱がたくさんできます。水疱は2~3日で潰れて黄色い潰瘍になり、高熱から「熱性けいれん」をおこす事もあります。
治療
ヘルパンギーナには特別な治療方法はありません。発熱・頭痛・口の潰瘍の痛み等、それぞれの症状に対する治療となります。乳幼児では口の痛みによる拒食で脱水症状になる事もあり、この場合は栄養剤や水分の補給が必要となります。
最後に、手足口病・ヘルパンギーナはいずれも症状は一般的に軽く、自然に治ります。皮膚や口内に痕が残ることもありません。
しかし、ごく稀に「無菌性髄膜炎」を併発する事があります。手足口病・ヘルパンギーナを疑う症状が出たら、軽くても必ず医療機関を受診しましょう。
日常の注意点は手足口病と一緒なので、流行中「手足口病」について②をご覧ください。
2020年6月5日脂漏性皮膚炎について④
脂漏性皮膚炎について③
今回は脂漏性皮膚炎のスキンケアについてお話します。
皮膚を清潔に保つことが大切です。
出来れば毎日入浴し、石鹸やシャンプーを良く泡立てて、丁寧に病変部位を洗浄し皮脂やふけを取り除きます。
強く擦らないように頭部は爪を立てずに指の腹で優しく丁寧に洗いましょう。
夜の洗顔は汚れをきちんと落とし、マラセチア菌の繁殖を防ぐことが大切です。
女性の場合はメイクに使用したファンデーションと皮脂が混ざり合いマラセチア菌の温床になってしまいます。
マラセチア菌の繁殖しやすい環境を断つために清潔な状態を保ちましょう。
また保湿が不十分になり、乾燥状態にあると、皮膚のバリア機能が正常に働かず、肌トラブルを引き起こします。
そして肌を守ろうとする防御反応で皮脂分泌が行われてしまうのです。
油分を嫌うあまり化粧水だけで保湿を終わらせていると、さっぱりした化粧水だけでは十分に水分が与えられず、さらなる乾燥、皮脂分泌を招いてしまいます。
過剰な皮脂分泌が大敵である脂漏性皮膚炎の患者さまだからこそ、肌に水分を与え、バリア機能を高めて過剰な皮脂分泌を防ぐ保湿が重要となります。
脂漏性皮膚炎について②
*治療について*
脂漏性皮膚炎の治療には炎症がある場合はステロイド外用薬を使用します。
病変の部位や面積に応じて、軟膏やクリーム、ローションなどの外用薬にて治療します。
塗り薬は病変部を石鹸などで洗い清潔にしてから使用します。
さらに真菌に対しては外用抗真菌薬を使用します。
ステロイド外用薬単独もしくは、ステロイド外用薬と外用真菌薬とを組み合わせて治療を開始し、改善が見られたら、
抗真菌薬のみに移行するという方法がとられます。
これにより、速やかに改善するとともに副作用なく再燃を抑え、維持することが可能となります。
次回は日常生活での注意点についてお話いたします♪
2020年4月24日脂漏性皮膚炎について①
今回は脂漏性皮膚炎についてお話します
脂漏性皮膚炎は、頭部や顔面、胸部、脇の下、鼠径部などに細かい鱗屑(角層がめくれ、カサカサした状態)を伴った紅斑(赤み)を生じる疾患で慢性的に経過します。
原因について
皮脂の分泌過剰、真菌(かび)、その他ストレスやビタミン代謝異常、不適当な洗顔や洗髪(すすぎ不足や洗いすぎ)、生活習慣の乱れなどが挙げられます。
単一の原因によるものではなく、いくつかの原因が重なって発症・増悪すると考えられています。
原因の一つとしてマラセチアが注目されています。マラセチアは毛包の常在菌ですが、時に影響を与え脂漏性皮膚炎に関係しています。
マラセチアは生きていくために脂質を必要とする真菌で、皮脂分泌の多い脂漏部位に多く生息しています。
脂漏性皮膚炎の病変部には正常より多くのマラセチアが見られます。
マラセチアにより生成されるさまざまな物質が炎症を惹起し、かゆみ、ふけを引き起こします。
2020年4月10日
帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹について③
〇日常生活の注意〇
・できるだけ安静にしましょう
帯状疱疹は疲労やストレスが原因となり、免疫力が低下したときに発症します。十分な睡眠と栄養をとり、精神的・肉体的な安静を心がけることが回復への近道です。
・患部を冷やさないようにしましょう
患部が冷えると痛みがひどくなります。患部は冷やさずに、できるだけ温めて血行をよくしましょう。ただし、使い捨てカイロや温シップ薬は、やけどやかぶれに注意して使いましょう。
・水ぶくれは破らないように気を付けましょう
水ぶくれが破れると、細菌による感染が起こりやすくなります。細菌による化膿を防ぐためにも、患部は触らないようにしましょう。
・小さいお子様との接触はなるべく控えましょう
帯状疱疹が他の人にうつることはありませんが、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性があります。
帯状疱疹について②
〇どんな治療をするの?〇
治療は、飲み薬でウィルスの増殖を抑制します。
痛みが強い場合は痛み止めの飲み薬を処方出来ます。場合によってはぬり薬を発疹や水ぶくれ部位に塗ります。
痛みのある赤い斑点や小さな水ぶくれは帯状疱疹の可能性が考えられます!早期に受診し適切な治療を行いましょう。
〇帯状疱疹になって、他に困ることは?〇
・発疹が治っても、長い間痛みが続くことがあります。
帯状疱疹の皮膚症状が治った後も、何カ月、時には何年もピリピリするような痛みが残ってしまう可能性があります。
これを帯状疱疹後神経痛といいます。これは急性期の炎症によって神経に強い損傷が生じたことによって起こります。
50歳以上では約2割の患者さんが、このような状態に移行するといわれています。
・まれに合併症による障がい・後遺症が残ることがあります
目:角膜炎などによる視力低下、失明
耳:難聴、耳鳴り、めまい
次回は日常生活で気をつけることを説明致します!
2020年2月21日